サイト内容移行のお知らせ
2018年5月よりサイト内容の対象を「大腸癌検診に関するニュース」に限定し新サイトに移行しました。新サイト「大腸癌検診・最新情報」はこちらです。
(文責 本郷メディカルクリニック 鈴木雄久)
 

文責 東京 文京区 高精度保証 大腸内視鏡 本郷メデイカルクリニック
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旧サイト内容
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大腸内視鏡の精度の問題について
当サイトが最も重視してきた問題を総括します。日本は世界に例を見ないほど大腸内視鏡が盛んです。周囲に「大腸内視鏡を受けたことが無い方」を探すのが難しいくらいと思います。しかし日本の大腸癌死亡は減っていません。この最大の理由は件数が多すぎて流れ作業となり検査の精度が低下しているからです。具体的な証拠もあります。内視鏡後大腸癌(PCCRC)の頻度を調べた厚生省の班研究「Japan Polyp Study」は癌センターや昭和大学など日本の大腸内視鏡のトップの医療機関が参加して行われましたが、内視鏡検査1年後に見つかる浸潤性大腸癌(PCCRC)の頻度は「700人に一人」でした。米国で行われた同様の検査(National Polyp Study)では1年後のPCCRCは「1000人に一人」でした。Japan Polyp Studyが2014年の研究、National Polyp Studyが1993年の研究であること(機器が進歩した)を考慮すると「実は日本の大腸内視鏡は米国よりも、かなり精度が低い」と言わざるを得ません。
内視鏡を開発した東大第一内科で医師として育った私はこの問題の解決を「ライフワーク」とすることとを決意しました
観察時間の延長(30分以上)、色素内視鏡のルチーン化など68項目に及ぶ内視鏡の精度向上に努めた結果2015年以降はPCCRCはゼロになりました。これを確認するために2018年からは「精度保証型大腸内視鏡」を開始しました。これはポリープの見落としで内視鏡後大腸癌(PCCRC)が発生した場合に金銭的補償を約束するというシステムです。これは内視鏡に「がん保険」をつけるという趣旨ではなく、「補償請求により内視鏡後大腸癌の確実な追跡調査が可能になる」ことを目的にしたものです(逆に言うなら、これ以外の方法で確実な追跡調査は困難です)
2018年以降、補償の請求・支払いは皆無です。これは内視鏡後大腸癌(PCCRC)がゼロであることを意味します。費用と時間のかかる内視鏡ですが「大腸癌は100%予防可能な癌である」ことが証明された訳です。
これは重要な意味があります。最近の研究から「転移する癌は超早期に転移する(転移しない癌は進行しても転移しない)」ことが解っており、「大腸癌の早期発見の意義は小さい(有効なのはポリープ切除による癌の予防)」という考えが欧米では主流になってきているからです。この「精度保証型大腸内視鏡」の詳細は私の医院のHPをご覧ください。

文責:本郷メデイカルクリニック 鈴木雄久